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傷ついた脳の声が聞こえているか 〈この体で生きていく〉 リハビリテーションの旅【商品番号:349】

¥3,080 税込

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思うように動かない体。原因の分からない痛み。本当の原因は、身体そのものではなく「脳」にある。
脳を再生し、人生を再生する〈認知神経リハビリテーション〉の最前線。

著者:唐沢彰太
サイズ A5判/ページ数 215p/高さ 21cm
ISBN:9784909783493

------ 目次 ------
Ⅰ リハビリテーションのリハビリテーション

第1章 リハビリテーションと患者とセラピストと

1 リハビリテーションと患者
■リハビリテーション〜全人間的復権
■細分化してゆくセラピストの仕事
■セラピストの本質と専門性

2 リハビリテーションとセラピスト
■「〜することもリハビリです」
■臨床現場の混乱・学校現場の困難
■過渡期にあるリハビリテーション

3 患者とセラピスト
■患者とセラピストの関係は、生徒と教師の関係
■「情動の記憶」は残っているのに「体験内容の記憶」が残っていない
■学習としてのリハビリテーション



第2章 患者の生きる世界と一人称

1 リハビリテーションの主役は誰か
■回復期のリハビリ病院で起きていること
■セラピストが患者の意識を受動的にしている
■退院後に、生活の水準を保つことができないのはなぜか

2 患者はリハビリをどう経験しているのか
■障害受容とは
■身体と精神の解離

3 臨床のなかで患者を知る大切さ
■個人の人生の来歴・職歴もリハビリに活かすべき重要な要素
■痛みを有する患者のケース
■患者の「一人称」の声を聞く
■会話のスキルをリハビリの全領域へ

4 患者の一人称から病態を読み解く
■患者をみる三つの観察方法
■痛みの治療における会話
■苦い経験を繰り返し、最善の治療を提供する
■患者が生きる世界を知りたい



Ⅱ 患者が生きている世界 1 《痛み編》

第3章「骨が割れるように痛いんです」

1 痛みとは一体、何か?
■痛みの管理
■痛みの経験は患者に何をもたらすか

2 経験と身体を「語る」──その意味と可能性
■慢性痛を有する患者への教育的介入
■経験を語ることに対する教育
■痛みについて語ることの重要性
■傾聴しつつ共感しない

3 患者の認知を探る
■常に痛みのことを考えて生きてきた
■「痛みが無いと何だか寂しい、不安になる」
■運動に対する強い恐怖感

4 「それは脳が驚いているんですよ!」
■刻々と変化する患者の痛みと様々な認知
■左上肢の実感から、著しい変化が起きた
■痛みがある身体を知る



第4章 豆腐に釘を打つような手術だった

1 患者がセラピストを信頼する時
■「私の手術は大手術だったの」
■「いつまでに」と「なぜ」──痛みの説明
■「あなたは本当に素直な人。だから信用できたわ」

2 患者の言葉から「病態」を解釈する
■痛みの原因が「腑に落ちる」ように
■座位が激変した瞬間
■「リハビリでできたから応用してみたの」

3 アプローチの対象は「痛み」ではなく「人」
■患者の自立・自律
■患者の本心
■患者との本当の意味での信頼関係⑴──改善に対する期待
■患者との本当の意味での信頼関係⑵──現状を知りたい欲求、痛みの変化と予後
■そして、退院



第5章 驚愕の変化

1 チャンピオンケース
■外来で出会った骨折の男性
■「いろいろ考えちゃったよ」
■「訓練で曲がったから階段でも曲がると思った」

2 患者のなかで何が起きたのか
■痛みの原因は器質的なものではなく、防御性収縮
■インフォームド・コンセントによる心因性の問題の解決
■痛みがもたらす脳の変化と、リハビリのなかでできる経験がもたらすもの
■「脳の中の膝」をアップデートする



Ⅲ 患者が生きている世界 2 《脳卒中編》

第6章 顔から腕にかけて痺れと焼けるような痛みが……「視床痛ですよね?」

1 「もう二度と感覚は戻らないと病院で言われた
■脳卒中後の痛み
■感覚障害は良くなるのか!?

2 感覚を分からなくさせている原因
■動いているのが分からない時と分かる時がある
■目で見ながら手を触ると触れているのが分かるのに、目を閉じると分からなくなる
■運動と感覚の深い関係
■感覚が分からないなかで生きていくことの本当の意味

3 視床痛と診断された痛みへの挑戦
■そういえば……
■痛みがないと不安になる

4 脳は矛盾を嫌う
■頭の中の地図を書き直す
■リハビリの効果と患者の変化



第7章 「私は脳の病気なのよね?」

1 脳に対する訓練の自覚
■脳卒中は脳の病気
■違和感という主訴

2 患者の意識を変えていく
■「力がまだ足りなくて重く感じるんです」
■重さを感じる

3 「身体の重さ」に対する患者の意識が変化した
■「どうしてこんなに難しいの?」
■「私は脳の病気なんだから」

4 両側の身体へ注意を分配することができるようになった
■身体を重く感じる本当の原因
■そして卒業……



第8章 話せない、離せない、目を離せない

1 患者を理解していく
■失語症との出会いと私の変化
■「麻痺じゃないんですか……?」
■さらに患者を理解する

2 患者の家族の理解を得る
■「目が離せないんです」
■なぜ歩けないのか?

3 マネができない……?
■模倣・学習・リハビリテーション
■模倣の障害とは
■ちょっとしたずれの積み重ね

4 家族に対する教育
■リハビリテーションにおいて教育を誰にどうしていくか
■家族の不安を減らすことがリハビリの幅を広げる
■それから……



Ⅳ  脳を育てる教師として臨床現場に立つ

終 章 患者への教育

1 「教育的な介入」をスタートさせるには
■臨床における患者への教育の基本的姿勢
■経験が伴わなければ患者が腑に落ちることはない

2 セラピストが患者を「過去」に閉じ込めていないか?
■成長と改善との接点
■「元通りになりたい」

3 再び人らしく、そして、再びその人らしく
■その人らしく生きていけるよう、あらゆる手段で寄り添う
■「障害をどうするか」から「これからをどう生きていくのか」へ
■今の自分に「居場所」をみつける
■障害という言葉がいらない世界の到来を信じて

あとがき

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